プログレ大好き

ストレンジデイズ12月増刊の「カンタベリー・ミュージック」という本によれば,ハットフィールド&ザ・ノースは,セカンドアルバムの「ロッターズ・クラブ」をつくったところで,「このよい思い出を汚さないために」バンドを円満解散したそうな。それぐらいの名盤らしい。
ソフト・マシーンとリターン・トゥ・フォーエバーが合わさったような,カンタベリーを代表するジャズ・ロック大名盤(1975年)。カンタベリー系はやっぱオルガンの音がとってもいい。マイク・ラトリッジの系譜ですね。キャラバンしかり,マッチング・モウルしかり。オルガンも,牧歌的な歌ものメロディも,管楽器も,アナログシンセ系の音も,ビブラフォンも,エレピも,とってもカンタベリーなのは動かしがたいのですが,同時にリターン・トゥ・フォーエヴァーのような,ブラジリアン・テイストのクロスオーヴァーな感じもする。でもファズ・オルガンがどうにもカンタベリーなんだよなー。英国的湿っぽさと,ブラジリアン・フュージョン的爽やかさが同居していて不思議な感じ。いままでそのつながりってよく考えたこと無かったから,新鮮。確かにジャズ・ロックで,何も間違っていないんだけど。プログレだと思って敬遠してた全国のアプレミディさんたちに一度聴いてみて欲しい。

Rotters Club

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